インターネット環境は事前に確認しよう
物件ごとに異なるインターネット対応状況
インターネットを使う人は、引っ越したらすぐに、そして毎日使いたいですよね。しかし、利用するには回線工事やプロバイダ契約をしなければなりませんが、賃貸住宅では物件ごとにインターネットの環境・条件が異なります。まずはそのことを理解して、インターネット環境は物件探しの段階からしっかり確認しておくことが大切です。
【インターネット対応】
「インターネット対応」物件は、回線工事が完了している状態で「インターネットを利用できる物件ですよ」ということ。ただ、注意しておきたいのが入居したらすぐに使えるわけではないということです。
回線工事は終わっていますが、プロバイダとの契約は個人で行います。手続きには時間がかかるので、引越し前に手配しておくようにしましょう。物件によっては、回線を共用部分までしか通していないものがあります。その場合は、住戸への回線引き込み工事も入居者自身で手配しなければなりません。
【インターネット完備】
「インターネット完備」の物件は、インターネットがすぐに使える状態という意味です。回線工事も住戸まで完了し、プロバイダ契約も済んでいるので、入居したその日からインターネットが利用できます。
ただし、建物全体で同じ回線を契約・利用していますから、各住戸の利用が集中する時間帯は通信速度が遅くなるという懸念があります。インターネット利用にこだわりがある人は、その部分もよく考えるといいでしょう。
インターネット環境の種類
インターネットを接続するためには、いくつか方法があります。引越し先で自分はどの環境でインターネットを利用するかを考えて物件を選ぶといいでしょう。
【光ファイバー(光回線)】
多くの世帯で使われている回線です。通信速度が速く安定しているという特徴があります。また、容量無制限で利用できます。ですから、集客のためにあえて設備情報欄に「光ファイバー(対応)」と明記してある物件は多数あります。ただし、回線工事を行う場合、開通までに1~2カ月ほどの時間がかかります。
【モバイル回線(ポケットWi-Fi)】
回線の開通工事が不要で、モバイルルーターを設置するだけですぐに使える通信回線です。主にスマートフォン用のものを利用しています。ルーターを持ち歩けば、出先でもインターネットが使えるというのが最大の特徴です。ただし、容量に制限があり、一定容量を超えると通信制限がかかり、通信速度が大幅に遅くなります。また、電波を使用しているため、通信が不安定になりがちです。ルーターを持ち出すと住戸内では通信できないので、家族での利用には向いていません。
【その他】
●ADSL回線
固定電話のケーブルを利用したインターネット通信です。固定電話回線がある場合はインターネット用の回線工事が不要なので、その費用もかかりません。利用料も安いというメリットがありましたが、固定電話の利用が減少している状況もあり、すでに新規の申し込み受け付けは終了しています(2023年サービス終了)。
●ケーブルテレビ回線
ケーブルテレビの視聴環境が整った住宅で利用できる回線です。マンション・アパートで、ケーブルテレビを導入済みの物件は多数あります。ケーブルテレビの視聴を希望する人にはいいかもしれません。通信速度や料金面ではあまりメリットは出ないようです。
自分の状況に合った環境で早めの手続きを
まずは、住み替え先のインターネット環境がどのようなものかを確認しましょう。利用回線はもちろんですが、契約しているプロバイダがどこの会社かも確認します。現状利用の回線事業者・プロバイダとも同じならば、移転手続きをすればそのまま利用できます。ただし、新居ですぐに利用したい場合には、早めに申し込んでおく必要があります。
反対に、住み替えによってインターネット環境を変えたいということもあるでしょう。例えば、スマートフォンのキャリアにインターネット契約をまとめてしまおう、という場合などです。主に費用面でのメリットを考える人が多いと思いますが、通信速度や容量、外でも使うかといった利用シーンを含めて検討した方がよさそうです。回線については、そもそも対応エリアかどうかということが問題になります。希望回線があったとしても、その地域では通っていないとなったら、利用できません。
移転先が決まりインターネット環境も確認したら、できるだけ早く契約手続きを進めましょう。光ファイバーの回線工事を行う場合は、通常1カ月以上かかりますが、春の住み替えシーズンなどは申込みが多数重なるので、さらに日数がかかることが予想されます。引越し後すぐにインターネットが使えないと、仕事に支障が出る人もいるでしょう。ですので、他のライフラインの申込みとともに、早めに手続きすることが必要なのです。
自分のインターネットの使い方を踏まえて、理想的な環境を考え、それを実現できる新居を選びましょう。
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